メンタルが弱い・・メンタルを鍛える時に読む本 – 実践・プレッシャー管理のセオリー


 

先日、Amazonの「資格・就職・MBA」カテゴリの新着ニューリリース情報にて、「実践・プレッシャー管理のセオリー ビジネスパーソン必修 メンタル・タフネス強化のセルフコーチング術」をみつけた。

 
懐かしい。

2/24に、Kindle版がリリースされたらしい。
Amazonのページにアクセスすると、「お客様は、2008/XX/XXにこの商品を注文しました。」と表示される。

思い起こせば2008年当時、転職後の新しい環境にようやく慣れてきたかと思いきや、
また別の、新たな壁にぶち当たっていた時期。
技術系のロールから、管理系、ドキュメンテーション系の業務を担当するロールにシフトする必要があり、
自分はこの仕事、この会社に合っていないのではないだろうか・・」と、
日々悶々としていた時期である。

管理業務・成果物作成がうまくいかない→うまくいかない理由を考え込む→考えすぎて仕事が滞る→怒られる→落ち込む→(最初に戻る)という、
完全に負のスパイラルに陥った状態で、精神的にも本当にまいってしまっていた。

毎朝、仕事に行くのが辛く、週末も、鬱々として過ごす日々。
そんな時、藁にもすがる思いで手に取ったのが本書だった。

本書の著者、戦略コンサルタントでもある高杉 尚孝さんの経歴は下記の通り。

モービル石油(現エクソン・モービル)にて営業、原油供給、製造企画部門に勤務。その後、経営コンサルティング会社マッキンゼーのニューヨーク及び東京事務所にて、日米多国籍企業、金融機関の戦略立案等に従事。米系投資銀行JPモルガン(現JPモルガン・チェース)ニューヨーク本社入社後、財務戦略アドバイザーとして米国企業価値の評価、事業再構築、M&Aプロジェクト等に数多く参画。帰国後、同社東京事務所にて法人金融部、企業調査部に所属。PR戦略コンサルティング最大手バーソン・マーステラ社マネジング・ディレクター就任後、東京事務所にて、IR、危機管理広報、イメージ戦略立案、幹部向けワークショップなどを統轄。97年(有)高杉尚孝事務所設立、現在に至る。
http://kisobi.jp/company/profile-takasugi/

プロフェッショナル・ファーム、投資銀行等での豊富な経験を元に、
常にプレッシャーに晒される高ストレスの環境下において、
メンタルの状態をコントロールするための理論(第一部 理論編)と、
ケーススタディ(第二部 実践編)が紹介されている。

本書は、ページ数もそれほど多くはないのだが、メンタルが弱い、精神的に強くなりたいと考える人は、
とりあえず「第一部 理論編」だけでも目を通していただきたい。

本書の要点は、

~ねばならない(Must)」、「絶対に~でなければおしまいだ」という、自分で自分を追い詰める「悪い思考」を先ずは認識し、肩の力を抜き適度な緊張感を保つための「良い思考」(「~であるにこしたことはない(should)」)を選択する、

という点にある。

「第一部 理論編」では、所謂「ABC理論」と呼ばれる、A:Activating event(出来事)→B:Belief(受け取り方)→C:Consequence(結果)のプロセス、思考のクセを自己分析し、「良い思考」を選択するための理論が説明されている。これだけでも読む意味はある。

ちなみに、本書を読んで、プレッシャー管理のために試行錯誤してみた体験談としては、
「~であるにこしたことはない」と考えるようにしてみたものの・・
なんだかこれだけでは気分が楽にならなかった

アタマでは、人生において「~ねばならない」なんてことはそんなにない、とわかってはいるのだが、
ついつい「とはいえ、もしも失敗したら・・」などと考えてしまい、
なかなかプレッシャーを緩和することができなかった。

 
しかし、色々と試行錯誤し、色々と経験した結果、ついに魔法のことばを発見した。

「ま、いっか」

である。

ストレスを感じる出来事に遭遇し、一瞬嫌な気分、緊張した気分になるのだが、
そんな時、心の中で「ま、いっか」と唱えるのだ。

これだけで、死にゃしねーや、とりあえずできることをやるか、という気分になれる。
このことは、自分にとってかなりのブレークスルーだった。

このブレークスルーに至ることができたのは、本書の理論が大きく役立っていると思う。
「人前に立つと緊張してうまくしゃべれない」、「失敗が怖くて仕事が手につかない」など、
プレッシャーに悩んでいる方は、ぜひとも参考にしていただきたい。

実践・プレッシャー管理のセオリー ~ビジネスパーソン必修 メンタル・タフネス強化のセルフ・コーチング術

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