採用基準 - 地頭より論理的思考力より大切なもの


 

某氏のおちゃらけていない、採用基準を読んだときのメモ。

マッキンゼーが求める人材の3条件は、
1、リーダーシップ
2、地頭のよさ、もしくは個別分野における知識や経験
3、英語力

である。

その中で最も重視される条件が、「リーダーシップ」である。

リーダーシップとは?

リーダーの仕事は、「なんとしても成果を出すこと」である。
リーダーシップは、役職に関わらず、組織、グループの全員に求められるものである。
リーダーは、役職上の社長、部長、課長だけを指すものではない。
役職はメンバーであったとしても、組織の成功に向け、価値のある成果を出すこともまた、リーダーシップである。

リーダーがなすべきこととは?

1、リーダーは、目標を掲げる。
目標は、ただの目標ではなく、高い目標を設定する。
そして、変化を自ら起こすことが求められる。

2、リーダーは、先頭を走る。
一番最初に始める、アクションを起こすことは、難しいし大変である。
そんな中、先頭に立って目標や、問題や課題に切り込んでいくのがリーダーである。
これは、役職上の「チームリーダー」である必要はない。スタッフであっても、先頭を走ってよいし、走るべきである。

3、決める
世の中の問題や課題は、答えのないケースがほとんどである。
その中でも、自分なりの仮説やロジックを持ち、意思決定することがリーダーシップに求められる素養である。
意思決定には、説明責任が求められる。そして、結果責任も問われる。
その大変さも含めて自分事として引き受けられるのが、リーダーシップである。

4、伝える
リーダーは、仲間を巻き込む必要がある。
バックグラウンドも考え方も違う仲間を巻き込むためには、目標や自分の考えを明確に伝え、説得する力が必要になる。

リーダーシップを学ぶためには?

1、バリューを出す
先ず、普段から、「自分は単価以上、給料以上の仕事をしているか?」、常に意識しましょう。
自分の仕事が、お客さんや、会社のために役に立っているか、常に考えましょう。

2、ポジションをとる
「ポジションをとる」とは、「自分はこう思う」と、常に考え、発信することである。
お前はどう思うんだ?と、常に自分に問い続けること。
そして、自分に問うているだけではだめで、それを周囲に伝えること。

3、自分の仕事のリーダーは自分
たとえ上司から振られた仕事であっても、「この仕事のオーナーは自分である」と考え、取り組むこと。
上司の依頼で提案書を作成するなら、自分がその提案書で顧客にプレゼンをし、説得し、仕事を取ってくることを意識して取り組むこと。
この積み重ねが、自身のリーダーシップを鍛えることになる。

4、ホワイトボードの前に立つ
これは、議論の構造をホワイトボードに示す、という単純な話ではない。
会社の重役や上司、先輩が列席する会議に出席したとする。
業務時間中に仕事として会議に出席するのであれば、例え若手であったとしても、会議の目標達成のため、価値を出すべきである。
 
 
 
上記は、本書を読んだ上で、自分なりに解釈した内容も含まれるので注意。

私は、特にマッキンゼー礼賛などという感想は持たなかった。
海外からより安価な労働力を容易に調達できる現代において、相対的に人件費の割高な日本人が、労働市場で生き残っていく上で本質的に重要な内容が書かれていると思う。
ただし、日本でリーダーシップを身につけるには、リーダーシップを発揮する人材の多い組織で働くか、自分で会社を興すなどして、否が応でもリーダーシップを発揮しなければ立ち行かない環境に身を置くかしなければ、なかなか難しいだろうなとは思った。

非常に費用対効果の高い本である。Kindle版はよ。

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