Monthly Archives: December 2012

採用基準 - 地頭より論理的思考力より大切なもの

  某氏のおちゃらけていない、採用基準を読んだときのメモ。 マッキンゼーが求める人材の3条件は、 1、リーダーシップ 2、地頭のよさ、もしくは個別分野における知識や経験 3、英語力 である。 その中で最も重視される条件が、「リーダーシップ」である。 リーダーシップとは? リーダーの仕事は、「なんとしても成果を出すこと」である。 リーダーシップは、役職に関わらず、組織、グループの全員に求められるものである。 リーダーは、役職上の社長、部長、課長だけを指すものではない。 役職はメンバーであったとしても、組織の成功に向け、価値のある成果を出すこともまた、リーダーシップである。 リーダーがなすべきこととは? 1、リーダーは、目標を掲げる。 目標は、ただの目標ではなく、高い目標を設定する。 そして、変化を自ら起こすことが求められる。 2、リーダーは、先頭を走る。 一番最初に始める、アクションを起こすことは、難しいし大変である。 そんな中、先頭に立って目標や、問題や課題に切り込んでいくのがリーダーである。 これは、役職上の「チームリーダー」である必要はない。スタッフであっても、先頭を走ってよいし、走るべきである。 3、決める 世の中の問題や課題は、答えのないケースがほとんどである。 その中でも、自分なりの仮説やロジックを持ち、意思決定することがリーダーシップに求められる素養である。 意思決定には、説明責任が求められる。そして、結果責任も問われる。 その大変さも含めて自分事として引き受けられるのが、リーダーシップである。 4、伝える リーダーは、仲間を巻き込む必要がある。 バックグラウンドも考え方も違う仲間を巻き込むためには、目標や自分の考えを明確に伝え、説得する力が必要になる。 リーダーシップを学ぶためには? 1、バリューを出す 先ず、普段から、「自分は単価以上、給料以上の仕事をしているか?」、常に意識しましょう。 自分の仕事が、お客さんや、会社のために役に立っているか、常に考えましょう。 2、ポジションをとる 「ポジションをとる」とは、「自分はこう思う」と、常に考え、発信することである。 お前はどう思うんだ?と、常に自分に問い続けること。 そして、自分に問うているだけではだめで、それを周囲に伝えること。 3、自分の仕事のリーダーは自分 たとえ上司から振られた仕事であっても、「この仕事のオーナーは自分である」と考え、取り組むこと。 上司の依頼で提案書を作成するなら、自分がその提案書で顧客にプレゼンをし、説得し、仕事を取ってくることを意識して取り組むこと。 この積み重ねが、自身のリーダーシップを鍛えることになる。 4、ホワイトボードの前に立つ これは、議論の構造をホワイトボードに示す、という単純な話ではない。 会社の重役や上司、先輩が列席する会議に出席したとする。 業務時間中に仕事として会議に出席するのであれば、例え若手であったとしても、会議の目標達成のため、価値を出すべきである。       上記は、本書を読んだ上で、自分なりに解釈した内容も含まれるので注意。 私は、特にマッキンゼー礼賛などという感想は持たなかった。 海外からより安価な労働力を容易に調達できる現代において、相対的に人件費の割高な日本人が、労働市場で生き残っていく上で本質的に重要な内容が書かれていると思う。 ただし、日本でリーダーシップを身につけるには、リーダーシップを発揮する人材の多い組織で働くか、自分で会社を興すなどして、否が応でもリーダーシップを発揮しなければ立ち行かない環境に身を置くかしなければ、なかなか難しいだろうなとは思った。 非常に費用対効果の高い本である。Kindle版はよ。 [amazon_enhanced asin=”4478023417″ /]

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未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II

  未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義IIを読んだときのメモ。 原題は、inGenious(インジーニアス)。 ティナ・シーリグさんが提唱する、「イノベーションエンジン」の概念を、多くのエピソードと共に学ぶことができる。 以下、目次。 はじめに アイデアは安いのではない……タダなのだ 第1章 革命を起こす - リフレーミングで視点を変えよ 第2章 蜂を招き入れる - 多様なインプットが革新を生む 第3章 積み上げ、積み上げ、積み上げ、ジャンプ!  - アイデアは永遠に止まらない波 第4章 忘れられた顧客カード - 観察力を発揮していますか? 第5章 机の王国 - クリエイティブな空間がクリエイティブな仕事を生む 第6章 ココナッツを思い出す - プレッシャーをアイデアの触媒にする 第7章 猫のエサを動かす - フィードバックはゲーミフィケーションで 第8章 てっぺんのマシュマロ - チームがはまる落とし穴 第9章 早く動く、突き破る - 失敗は正しくやり直すチャンスだ 第10章 魔法の靴を履く人、履かない人 - できると思ったらできる 第11章 内から外、外から内へ 感謝の言葉 これは本書を読みながら考えたのだが、クリエイティビティを磨くために、普段から心がけるべきことを3つ。 1、自分を客観的に観る習慣をつけること 困った時、不便だなと感じた時、「なぜ、困っているんだろう?」「何が、足りないんだろう?」「どうすれば、いいんだろう?」と考える習慣を身に着けることが大事。 問題に直面した時、課題に直面した時は、ついつい視野が狭くなってしまうもの。そんな時、一歩引いて、鷹の目を持って、客観的に、冷静に物事を分析してみることが大事。 2、楽するための手間を惜しまない。めんどくさがらない クリエイティビティ発揮の障害になるのが、「めんどくさい」。 何かうまい方法はないのだろうか?と考えて、常に好奇心を持ち、そして実際に試してみる姿勢が大事。 3、引き出しを増やす 例えば、本を読む場合でも、自分の専門の本ばかり読んでいては、引き出しは増えない。小説でもいいし、サイエンスの本でもいいし、古典でもいい。自分の専門とは全く関係のない本を読んでいる時、課題への答えがふと思いついたりするもの。 また、人付き合いでも、仕事関係の人とばかり付き合っていては、引き出しは増えない。 薄っぺらい人脈()を広げるのではなく、自分も他人に何かを提供して、自分も他人から何かを吸収する関係を築くことが大事。 [amazon_enhanced asin=”4484121107″ /]

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「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。

  「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。 (「市場の空席」を見つけるフォーカス・マーケティング)を読んだときのメモ。 ノンカスタマー戦略とは、 他社のノンカスタマーの「不(不満・不安・不便)」をターゲットにする戦略。 コアアイデアとは、 それがなくなると、自社がつぶれる、自分の存在意義がなくなるもの。 近江牛ドットコムのコアアイディア → 肉の魅力を多くの人に知ってもらう 富士フィルムのコアアイディア → きれいにうつす あげないから揚げ → 簡単、台所が汚れない コアアイデアのポイントとは、 ・一言で言える=シンプル ・伝えた相手が何らかの得をする ほめられる、尊敬される、モテる ・聞いた人がつい他人に教えたくなる 「たった一人」とは、「共有された興味・関心」である。それは、人から人へと伝わっていくもの コアアイデアは、狭く、濃く → 中央書店。ボーイズラブ一本に絞ったネット通販書店 ブランドは、「~といえば、~だよね」がスッと言えるもの。 検索エンジンといえばGoogle、コーラといえばコカコーラ、コーヒーといえばスターバックス、等 ブランドに重要なもの。「~らしさ」。スターバックスらしさ。Appleらしさ 会社の中で、マーケットの中で、「~といえば、(自分 or 自分の会社)だよね」をつくること。 [amazon_enhanced asin=”4534050038″ /]

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